12. 梅雨の時期だにゃ~
タマの世界征服
 
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  12.梅雨の時期だにゃ~
 

「毎日、毎日よく雨が降るわね。」

外を眺めながら呟くタエちゃんを見上げた。

「仕方ないわよね、梅雨だもの。タマも日向がこいしいわよね。」

タマはタエちゃんの足下に顔を押しあててスリスリした。

「本当だにゃ、雨続きで外へも出ていないにゃ!」

ちょっと怒り気味に鳴いた。

「隣のシロちゃんやレオン達は何してるんだろ~」

タマはそう考えながらテレビの前に行き覆面ライダーを見ることにした。
その頃、シロちゃんも家で大人しくしていたが、強敵の小太郎も雨で退屈していてシロちゃんは捕まり、いいオモチャにされていた。

「怪獣シロ、僕が退治してやる!」

頭に角の付いた帽子をかぶせられ、小太郎に追っかけられている。

「怪獣シロ~待て~」

シロちゃんはソファーの下に隠れようとするが、頭の角が引っ掛かり上手く入れない。

「小太郎はひどいにゃ、荒々しく触ってくるし、あのかん高い大声は大嫌い。」

「小太郎、いい加減にしなさい。シロちゃんは嫌がってるでしょ。」

「だって暇なんだもん。」

「おやつがあるからこっちへいらっしゃい。小太郎の大好きなグレープ味のグミがあるわよ。」

「本当に?」

小太郎は嬉しそうに走っていった。シロちゃんは助かったとホッとした。今のうちに小太郎の手の届かないところへ隠れることにした。

どこのネコ達も、早く外へ出たいと晴天を待っている。

                        
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